恐竜展に行ったら90分待ちだったので、隣のアールデコ展へ行ってみる。
アールデコはアールヌーボーや西欧の古典的なアートを源流としつつ、エジプト・日本・中国などの芸術に影響を受けたアートだ。純粋に美しいと感じることのできるものが多かった。美術展を見ていて「美しい気がする」と思うものは多かったが、欲しいと思うものはなかった。今までのものはあまりに気高く手がでない空気がぷんぷんしていたが、アールデコは違う。少し頑張れば手に入りそうな、手に入れたくなるような作品なのだ。雑誌の表紙かCDのジャケットになりそうな絵や雑貨屋で手に入りそうなポスターや皿が展示してある。
お手頃感は、アールデコの大衆化によりさらに強まる。一点ものの美術品からアートへと変遷していく。それによって、アートの対象は文具・ポット・時計などの大衆的な物品になる。
日々の生活の中で、美しいと感じられるものの源泉がここにあった。おしゃれ雑誌の誌上に溢れている美しいと感じるもの。それらが美術の教科書の時代からどのように発展したのかを知ることができて面白かった。
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