HERO を見る。見るまではネタ系なのかマジメなのかわからなかったけど、マジメな映画だった。
ふつー、映画ってのは激しい盛り上がりのシーンとテンポのゆっくりな休むところがはっきりと分かれているものだけど、この映画はずっとテンポがゆっくり。ゆっくりだからといって、ずっと休めるかと言えば全然そんなことはなくて、静かに盛り上がりっぱなし。すごく間を大事にした映画で、その間中、こっちはずっと盛り上がらされたままだから、非常に疲れる。
とはいえ、この間を表現できるのはアジア人の特権なのかもしれない。ハリウッド映画でこれをやったら間延びしただけになるだろうし、間で表現することがこの映画の狙いなんだろうから大成功しているといえる。さらに、その間とともに提示される映像は、1つずつが絵のようで非常に美しい。ストーリーもなかなか練ってあっておもしろいが、なんせ疲れる。見終わったあとにかなりの疲労感を感じてしまった。
話題(?)のアクションシーンは、マトリックスっぽいところが何箇所かあって浮いていた。絵がきれいなんだから、CG は衣服のたなびき・矢・群集なんかだけにしてほしかったかな。特に、大量に紅葉が舞うシーンは最悪だった。やりすぎやりすぎ。
全体の構成を見ると、赤色のシーンまでがもうちょっと短めでもよかったと思う(見た人しかわからなくてごめん)
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