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信号無視ノススメ

貴方は、信号無視をした事がありますか?

道路交通法違反だからしたことなんか無いとおっしゃるそこの貴方
中学校の時に一度だけしてしまって今も悔いているそこの貴方
しているときに車にひかれそうになって以来しなくなったそこの貴方
周りに並んでいる人がしたならつられてついしてしまうそこの貴方

そんな貴方がた皆に送りたい 信号無視ノススメ・・・・・

貴方は、交差点に居て信号待ちをしている。でも、車のくる気配は無い。周りの人は信号無視をして渡りだした。あ、渡れるんだ、と貴方は思い、周りの人と一緒に信号無視をした。「みんなでわたれば恐くない」の言葉の示すように、貴方は、周りの人と共に信号無視をしてしまった。誰しもこんな経験があるのではないか。

しかし、よく考えてみよう。この時、貴方は自分から進んでは信号無視をしなかった。周りの人がしたから、なにげに信号無視をしたのだろう。この「なにげに」という所に、重要な事実が隠されているのだ。

なぜ、貴方も信号無視をしたのか。つまり、なぜ、貴方はその時先導をとって渡ろうとしなかったのか。そこには、考えるに値する精神の縮図があったのだ。

信号無視に対する態度には、未知なるものに対する態度に類似している。そこに存在する未知なる危機への恐怖感は、信号無視をするときの恐怖と似ている。そして、そこに飛び込むには、かなりの勇気を伴う。失敗したときのリスクは大きいのだ。さらに、先導をきって信号無視をしたときの周りの目や罪悪感は、ちょうど未知なるものに対して先導をきって行動するときのそれとにている。

ところで、未知なるものに対したとき、一般的日本人ならどう行動するであろうか。恐らく、誰も先導をきらない限り、未知の方法を試すことはないであろう。そして、もし誰か他の人が、先導をきったなら、澄まし顔で、ついていくのであろう。

こんな日本人に対する世界の評価は、かなり厳しいことは貴方もご存知であろう。

「日本人は、自分から行動を起こすことが出来ない。彼らは、他から与えられた物を改良することは超一級であるが、自分から何かを発明したことなどほとんど無い。彼らは、いわば優秀な子供である。親(アメリカ)から、立派な憲法を与えられて、今までうまくやってきたのだ。他人が発明したものを改良して。だが、今やその優秀な子供にも大きな危機が訪れた。彼らは、今や1人の成人に成長するために、自らイニシアティブをとってこの危機を乗り切ることが出きるのであろうか。それとも、再び親が口出ししなければ何の行動も起こせないのであろうか。アメリカの子分といわれ続けるこの「大きな子供」の今後の動向に注目したい。(M.Y.タイムズ誌 98.10.3)」

日本が国際社会で認められるには、主導権を取るためには、つまり我々が真の国際化を為し得るためには、我々日本人が進んで行動を取る、つまりイニシアティブを取ることができなければならない。そうでなければ、我々はいつまでも世界の先端に行けず、世界の先端にいる人が決めたことを、ただ実行するだけの「子供」になり下ってしまうのだ。このままでは、我々は、世界の中で没個人的な、便利な集団として扱われることは、目にみえている。

ここで、先程までの議論を思い出してほしい。信号無視に対する態度は、未知なるものに対してどのように行動するかを、露骨に表すものであった。  それゆえ、先導をきって信号無視出来る人には、イニシアティブを取りうる可能性があり、さらには世界の先端人になる資質が備わっている可能性があるのだ。換言すれば、信号無視も出来ないような人は、真の国際化など出来るはずなど到底無いのである。  間違ってはいけないのだが、信号無視が出来たら、国際化が出来るというわけではない。しかし、信号無視を先導をきって出来ないような人に、真の国際化などできようか。  つまり、あなたは国際化のために、自らの自己を形成するために、その第一歩として信号無視をすべきなのである。


信号無視の背景、信号無視の必要性の説明は済んだ。これで、貴方も、今日から信号無視の常連になる決意をしたことだろう。しかし、信号無視の世界は、そんなに生易しいものではない。信号無視初心者のあなたに、今から、信号無視をするにおいての注意点について述べていこう。信号無視をすることと、未知なるものに対する態度の共通点は、既に理解されていると思われるが、以下の注意点はイニシアティブを取る上での注意しなければならないことを、象徴的に表していることにも注意して読まれることを望む。つまり、以下の文章は、実際に貴方が国際社会に出て活躍する際に、注意すべき事でもあるのだ。

信号無視のビギナーが陥りやすい失敗は、自身の力を過信してしまうことだ。貴方は、所詮は一歩行者なのであり、明らかに車両は貴方よりも力が強いのだ。

確かに、弱者である貴方達には、法的な力が与えられているので、たとえ貴方が信号無視をしているときに車に引かれても、ドライバーの責任の方が重いということに往々にしてなる。しかし、貴方はそんな法的に認められた弱者権力の乱用をしてしまう恐れがあるのだ。いつまでも、そんな弱者権力に頼ってぬくぬくと信号無視をしてはいけないのだ。それは、一種の弱者権力の乱用、逆差別と言ってもいいほどの慎むべき行為なのだ。信号無視をする際には、それ相当の緊張感を持って挑むべきである。

貴方は信号無視をする際、法的に与えられた権力に頼らず、万が一事故になった場合は全責任を自分が取り、車に傷が入ったならその修理代も出す気持ちで望むべきであるのだ。なぜなら、貴方は法的に認められていない「信号無視」という行為を行っているからである。違法行為をを行ったことを棚に上げて、事故になったとき法的手段に頼るなど言語道断で、矛盾した行為の極みである。

つまり、確かに貴方には、立派な権利が与えられてはいるが、信号無視をする際にまでその権利を乱用すべきでなく、一歩行者として謙虚に信号無視をすべきであり、信号無視をする際には全責任は貴方にあるのだ。

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